こんにちは。「gusare」編集部です。
教員を志望している方は、大学の授業や教育実習、採用試験といった場で模擬授業を行う機会も少なくないかと思います。ただ、実際に模擬授業をやってみると、恥ずかしかったり、上手くいかなかったりしてボロボロになってしまうこともありますよね。
今回の記事では、実際に様々な模擬授業を行ってきた経験を元に、模擬授業でボロボロになってしまう原因と、今後の対策方法について解説していきます。
模擬授業でボロボロだった……。
教員を目指していると、様々なタイミングで模擬授業をすることがあります。
大学の講義や教育実習期間中はもちろん、自治体によっては教員採用試験の試験科目のひとつとして模擬授業が組み込まれている場合もあります。
私もこれまでに模擬授業を両手では収まりきらないほどの回数こなしてきました。上手くいくこともありましたが、まったく想定通りにいかずボロボロになることも多々ありました。それは私に限らないことで、私の友人たち含めて模擬授業を経験したことある人であれば、多かれ少なかれ模擬授業が上手くいかなかった経験をしていることでしょう。
今回の記事では「模擬授業がボロボロだった!」という方に向けて、模擬授業が上手くいかない原因と対処法をケース別に解説していきます。
大学の授業での模擬授業の場合
最初に大学の授業における模擬授業の場合について解説します。
大学の授業内で他の学生を生徒役に見立てて行う模擬授業は、授業の一部分をピックアップして実施することが多いです。
模擬授業を行うのはほとんどが大学の授業内でのことですから、今まさに「模擬授業が上手くいかなかった!」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
大学の授業での模擬授業でボロボロになる原因。
大学での模擬授業がボロボロになる原因は、多くの場合単純な準備不足です。
特に指導案作成時における準備不足が模擬授業の失敗を招くケースが多く、これまでに大学での模擬授業を経験したことがある人なら一度は「準備が足りていなかったなぁ」と反省したことがあるのではないでしょうか。
この場合、準備不足にもパターンがあります。
ひとつはその場しのぎで模擬授業の準備をしてしまうパターン。
もうひとつは授業のイメージが沸いていないことによる準備不足のパターンです。
両者ともに大学生にはありがちなケースですが、模擬授業に慣れていない学生は授業のイメージを持つのがそもそも難しいです。
授業を行うために何があると進めやすく、どんなことを頭に置いておくべきなのかは実際に授業をしてみないとなかなか実感しづらいため、当然万全な準備ができません。
そのため授業を終えた後、ボロボロだったと感じやすいのです。
大学の授業での模擬授業でボロボロになった後の対策方法。
大学の授業での模擬授業でボロボロだったと感じたなら、それは同時にチャンスでもあります。
なぜなら、大学の模擬授業は授業に対する理解度を深め、失敗した部分や上手くいかなかった部分を修正していくために実施しているものだからです。
先述の通り、まだ教壇に立ったことのない大学生は授業のイメージを持ちづらく、授業準備をするにしても万全な対策はまずできません。
そのため模擬授業を実施した後に、改善点を探し対策を取ることに意味があります。
模擬授業後には先生や他の学生からのフィードバックがある場合がほとんどです。
それらを参考に上手くいかなかった点ややりづらかった点をリストアップし、ひとつずつ対策を講じていきましょう。
このサイクルを繰り返していくことでよりよい授業に近づいていきます。
教育実習の模擬授業の場合
続いては教育実習の模擬授業の場合について解説します。
教育実習の模擬授業とは、実際に子どもたちに授業をする前に予行練習として行う授業のことを指します。
指導教官や他の学生たちの前で当日の流れをそのまま行い、授業当日に向けて不安要素を潰しておくためのステップです。
教育実習で失敗したという方はこちらの記事もどうぞ。
教育実習の模擬授業でボロボロになる原因。
教育実習の模擬授業でボロボロになる原因は様々です。
大学での模擬授業と同じく準備不足の可能性もありますし、指導教官の前で授業をするのは何を言われるかと緊張もするでしょう。
また、授業の一部分を取り出して模擬授業をするのと、1時間の流れをすべて実施するのとではだいぶ勝手が違います。
大学の模擬授業では授業の流れをはじめから終わりまで行うことはごく稀なことですから、多くの人は教育実習の模擬授業ではじめて、時間いっぱいの授業をすることになります。
そのため実際に行ってみると「ボロボロだった・・・」と感じて落ち込む人が多いのです。
教育実習の模擬授業でボロボロになった後の対策方法。
教育実習の模擬授業がボロボロだったと感じた時、落ち込むとともに「今の流れを子どもたちの前でやるなんてできるはずがない!」と感じることでしょう。
しかし、子どもたちに授業をする前に一度失敗しておくことは、ある意味とてもラッキーなことだと言えます。
模擬授業が終わったら、指導教官からの意見をきちんと聞きましょう。
指導教官は余程のことがなければ実習生の失敗を「そういうもの」として受け止めています。なぜなら、実習生たちの姿はかつて自分たちも通った道だからです。
アドバイスや改善点を聞くだけでなく、その場で改善策を考えて一緒に検討してもらうことで、模擬授業の失敗を実際の授業に活かすことができます。
大切なのは、模擬授業でうまくいかなかった点をすぐに解決することです。
アドバイスをもらっても解決しないことがあれば積極的に質問をして、不明瞭な点や不安な点はクリアにしておきましょう。
採用試験の模擬授業の場合
最後に、採用試験の模擬授業でボロボロだと感じた場合について解説していきます。
教員採用試験では必ずしも模擬授業が課されるわけではありません。
自治体によって10〜15分程度の模擬授業が試験科目として設定されている場合があり、事前に提出した指導案を見ながら3〜5名ほどの面接官が授業を評価します。
大学や教育実習で行ってきた模擬授業の成果を発揮するべき場面ではありますが、当日のコンディションや緊張で上手くいかないことも少なくはありません。
教員採用試験で受かる気がしないという方はこちらの記事もどうぞ。
採用試験の模擬授業でボロボロになる原因。
「教員採用試験の模擬授業がボロボロだった」と感じた人の意見を聞くと、「緊張で頭が真っ白になってしまった」「練習ではできていたのに、試験当日の空気に飲まれてしまった」という声があがります。
今後教員として活躍できるかがかかっている採用試験では、あくまで“採用試験”というくくりの中では失敗をチャンスに変えることはできません。そのプレッシャーと初対面の面接官たちの空気にペースを崩されてしまう受験生は少なからずいます。
また、過去に行った模擬授業で最高の出来を叩き出したとしても、合否が出ると考えると「自分の模擬授業は至らなかったのではないか」と不安に襲われます。
実際に大きな失敗があったかどうかに関わらず、採用試験の模擬授業がボロボロだったと感じてしまう人は多いのです。
採用試験の模擬授業でボロボロになった後の対策方法。
教員採用試験の模擬授業がボロボロだったと感じた場合、考えなければならないのは“次の採用試験”または“教壇に立った時”のことです。
その年の採用試験をやり直すことはできませんから、ボロボロだったと感じた後にとる対策が採用試験の結果には影響しないということになります。
しかし、ここで自身の模擬授業を振り返っておくことはとても重要です。
なぜなら採用試験の合否に関係なく、教員を目指す以上授業は必ず行うものだからです。それがたとえ採用試験の模擬授業であっても、授業の流れや実際の自分の動きを検討して改善点と改善策を導き出すことは、その後必ず役に立ちます。
【まとめ】
いくら模擬授業とはいえ、自分で考えた授業を人の前で行うのはとても緊張するものです。
終わった後に「ボロボロだった・・・」と感じて落ち込むのも珍しいことではありません。
今回は「模擬授業がボロボロだった」と感じる人に向けて、模擬授業を行う場面ごとに原因と対策を解説しました。
大学の授業、教育実習、教員採用試験など、模擬授業を行う場面は様々です。その場面によってボロボロだったと感じる原因には若干の違いがありますが、どのケースでも基本的な対策はしっかりとした振り返りと改善点の検討です。その際は自分の授業を見てくれた先生や仲間たちの意見を参考に、次の授業に向けて改善点をすべて潰すつもりで対策をするとよいでしょう。それを繰り返すことで、授業がより良いものになっていきます。
模擬授業がボロボロだったと感じたらそれはチャンスです。
丁寧な振り返りをして、授業をレベルアップさせていきましょう。
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