こんにちは。「gusare」編集部です。
教員を目指して教員採用試験の面接を受ける方の中には「教員採用試験は7割や8割でも落ちてしまうのかな…?」と不安な方もいらっしゃるかと思います。また、実際に教員採用試験を受けて7割・8割が取れたものの落ちてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、実際に教員採用試験を受けた経験を元に、教員採用試験は7割・8割でも落ちるのかや、落ちた場合の原因について解説させていただきます。
教員採用試験は7割・8割でも落ちる?!
教員採用試験を控えている方にとって、どのくらいの点数を取れば合格できるのか、ということは大きな問題です。
一次試験で見事合格を掴み取った人であっても「面接の結果に筆記試験の点数は関係ないって本当かな?」「一次試験で7割取ったけど、面接で落ちる可能性はあるの?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
教員採用試験が近づくと、受験生たちの間でさまざまな噂が飛び交うようになります。一次試験は7割取っていても落ちるらしい、というのはよく言われる話ですが、正直なところ真偽のほどは定かではありません。
ひとつたしかなことは、筆記試験で7割取っているにもかかわらず落ちた人もいるということです。
今回の記事では、「教員採用試験は7割・8割取っていても落ちるの?」と不安に思っている方向けに、得点率が7割を超えていても落ちた場合の原因と、落ちた場合の対処法について解説します。
教員採用試験の合格ボーダーラインについても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
教員採用試験は何割で合格なのか?
最初に多くの人が気になっているであろう教員採用試験の合格ラインについて説明していきます。
結論から言うと、「最低限これくらい取れていれば合格」というはっきりとした基準はありません。
理由は単純で、教員採用試験は得点率の高かった人を上から順番に合格させていくシステムの試験だからです。
そのため、合格者最低点は年度や自治体、受験した分野によって異なります。
7割取っていても落ちる年もあれば、6割しか取れていなくても受かる年もあるため、教員採用試験の合格ラインを明確に定めることはできないのです。
しかし、これまでの試験結果から「おおよそこのあたりがボーダーになるのではないか」という傾向を掴むことはできます。
合格最低点を公表している自治体のデータを見ると、だいたい6割程度の点数が合格最低点として示されている場合が多いことがわかります。
(参考サイト:①https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000511/511256/heikinten.pdf
②https://www.pref.kanagawa.jp/docs/y4g/cnt/f7272/20240725/1-2.html
③https://www.kyoushokuinnokai.net/wysiwyg/file/download/1/693
④https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/82569/1/R3_saiteitokuten.pdf?20210401162736)
自治体や科目によってもぶれがあるため、どの自治体で受験するにしても7割程度得点できれば安全であると言われています。
教員採用試験を7割・8割で落ちた場合の原因は?
「教員採用試験は7割取れていれば安全だろう」というのは、前述の通り過去の傾向から導き出された数値です。
現実にはその年の受験者がどのくらい得点できるかによって合否が決まるため、7割取れていれば確実に受かるわけではないということに注意が必要です。
また、無事に一次試験を突破したとしても、その先に面接や小論文などの二次試験がある場合がほとんどです。
二次試験の評価は再度0からのスタートになりますから、一次試験で何割取っていたとしても関係ありません。
ここからは教員採用試験で7割・8割取ったにもかかわらず落ちてしまう原因について解説していきます。
全受験者の得点率が高かった
7割近い、またはそれ以上の点数を取っているにもかかわらず一次試験に落ちてしまった場合、考えられるのは全受験者の得点率が高いことです。
先程解説したように、教員採用試験は成績上位者から順番に定員に達するまでの人数を合格として定めています。
そのため、教員採用試験の合否に直接関係するのは「何点取れたか」ではなく「全受験者の中で何位の成績を取ったか」なのです。
たとえば10人中3人の合格者を出す場合、上から80点、70点、50点だった場合は50点でも合格します。
しかし上から順番に100点、95点、80点だった場合、仮に70点取れていたとしても試験結果は不合格になってしまうのです。
一次試験で7割以上獲得しているにもかかわらず不合格だった場合、このように全受験者の得点率が高かった可能性があります。
面接で評価基準に達しなかった
一次試験に合格していても二次試験で不合格となる場合があります。
その場合に考えられる原因のひとつが、面接で評価基準に達していなかったことです。
面接では質問に対する受け答えの内容はもちろんですが、話し方や聞く姿勢など、受験者の態度を総合的にみられています。
教員になるということは、社会人として、また子どもたちの手本として過ごすということですから、その職に適さないと判断されれば当然不合格になります。
二次試験の合否に一次試験の結果は関係ありません。
そのため一次試験をどれだけいい結果で通過していたとしても、不合格になる可能性は十分にあるのです。
教員採用試験の面接についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
小論文・模擬授業で評価基準に達しなかった
面接と並んで二次試験の関門となるのが、小論文や模擬授業です。
試験として課されている以上当然ですが、こちらも教員採用試験の合否を分ける評価対象になります。
小論文の場合、設問の意図に沿った回答ができているのが最低限の評価基準です。
日本語の使い方が適切かどうか、受験者の意見がきちんと伝わるかどうかなどの観点から評価されます。
模擬授業は授業の構成や課題設定の適切さなど、教壇に立つ上で必要なスキルを問われます。
一次試験が教員になるための知識や教養を問うているのに対し、二次試験では受験者の人間性や教師としての適性が判断されるのです。
そのため二次試験は自治体によって内容も、評価方法も違います。
自分が受験する自治体の対策をきちんと行い、万全を期して試験に臨むことが合格への近道です。
教員採用試験を7割・8割で落ちた場合の対処法。
しかしどれだけ対策を講じていても、不合格になってしまうこともあります。
特に筆記試験で7割・8割の得点が取れていたにもかかわらず不合格になってしまったら、さすがにショックですよね。
「あんなに頑張ったのに」「自分には教師の適性がないのかもしれない」と落ち込んでしまう方も多いと思いますが、あまり落ち込んでいる暇がないのも事実です。
最後に教員採用試験に落ちてしまった場合の対処法について簡単に解説します。
教員採用試験に落ちてしまった場合、いくつかの選択肢があります。
ひとつ目は公立学校の講師や臨時採用教員になる道です。
希望する自治体で募集がかかり採用試験に合格した場合、期限付きではありますが実際に学校で働くことができます。
教員採用試験に落ちてもなお教員を目指したい方の多くが、講師や臨時採用教員として働きながら次年度の受験の準備をしています。
ふたつ目は私立学校の教員採用試験を受ける道です。
私立学校の採用は自治体の教員採用試験よりも遅い場合があります。
試験内容は学校により違いますが、公立の教員採用試験と被る部分も多いため充分に受験可能です。
他にも一般企業への就職や、アルバイトやパートをしながら次年度の教員採用試験受験を目指す道もあります。
この先自分が教員として働きたいかどうかを考え、生活スタイルや目標に近づけるような選択肢を選ぶとよいでしょう。
【まとめ】
教員採用試験に絶対合格する方法はありません。
たとえ一次試験で7割以上の点数を取っていたとしても、周囲の受験者の成績や二次試験の結果次第では不合格になる可能性があります。
今回は教員採用試験を控えている方向けに、教員採用試験は7割・8割でも落ちるのかということや、落ちた原因、落ちた場合の対処法などを解説しました。
教員採用試験合格のボーダーラインと言われているものは、過去のデータから読み取った参考値に過ぎません。
あまりとらわれずに、自治体ごとの対策を積み重ねていきましょう。
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