こんにちは。「gusare」編集部です。
小学校教員の仕事に興味がある方の中には、「小学校教員に興味はあるけど、音楽ができないから大丈夫か不安……。」とお悩みの方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
今回の記事では、小学校教員は音楽ができない人でも大丈夫なのかどうかについて実体験を元に解説させていただきます。
小学校教員は音楽ができない人でも大丈夫?
結論から述べると、小学校教員は音楽ができない人でも大丈夫です。
私は子どもの頃、ピアノを6年間習ったり吹奏楽部に在籍したりと、比較的音楽は得意な方でした。
そのため、小学校教員として勤務していた約5年間、音楽で困ったことはほとんどありません。
しかし、小学校教員になる人の中には音楽が苦手な人もいます。
私の同期にも音楽が苦手な人はいましたし、大ベテランの先輩でも「音楽は好きじゃない」と話す人がいました。
ただ、小学校教員に求められる音楽のレベルは、そこまで高いものではありません。
最低限の知識や技術を身につけ、やり方を工夫すれば、音楽が苦手な人でも生徒に指導できます。
小学校は中高と違い、担任が一人で全教科を教えなければなりません。
そのため「全教科が得意だし好き!」という教員の方が、珍しいのではないかと思います。
人によって得意不得意があるのは自然なことです。
「音楽が苦手だから……。」と諦めず、最低限必要なスキルや対策方法をおさえておきましょう。
小学校教員の仕事で音楽の知識や技術が必要になる場面は?
ここからは、小学校教員の仕事で音楽のスキルが必要になる場面を解説します。
私が小学校に勤務していた時、特に音楽の知識や技術が必要だった場面は次の2つです。
・音楽の授業
・学習発表会
それぞれの場面で求められるスキルについても解説するので、参考にしてください。
音楽の授業
当然ですが、まず音楽の授業では音楽の知識や技術が必要になります。
しかし「プロ並みのスキルが必要なのかもしれない……!」と考える必要はありません。
音楽が苦手な人については、次に挙げる2つのスキルがあれば大丈夫だと私は考えます。
・「ドレミファソラシド」の音符が読める
楽譜を見て「ドレミファソラシド」が読めると、教科書に出てくる大体の曲は指導できるようになります。
下の楽譜に出てくる音符は、音楽の教科書で使われることが多いため、読めるようになっておきましょう。
小学校では鍵盤ハーモニカやリコーダーなど、楽器演奏の指導もします。
楽譜を見た時すぐに音符が読めることは大切なスキルです。
・教科書の簡単な曲を右手だけで弾ける
音楽の授業では、歌をワンフレーズだけ練習したり、楽器演奏のお手本を見せたりと、教員がピアノを弾く場面があります。
両手を使う必要はありませんが、最低限右手でメロディーを弾けるようになっておくと、指導する際も安心です。
また、強弱をつけたり、音の伸ばし方を変えたりして弾けるようになっておくと、指導に生かせます。
学習発表会
次に、音楽の知識や技術が必要になる場面は学習発表会です。
多くの小学校では、学習発表会で合唱や楽器演奏をする傾向にあります。
私が勤務していた小学校では、全学年が音楽発表をしていたため、学習発表会が近づくと毎日のように音楽の授業がありました。
学習発表会の指導をする際は、音楽の授業で必要なスキルのほか「基本的なリズムの取り方」を身につけておくと安心です。
学習発表会の楽器演奏では、鍵盤ハーモニカやリコーダーのほか、打楽器も使うことが多々あります。
木琴や鉄琴などの鍵盤楽器は、音楽の授業で必要なスキルがあれば十分指導できますが、タンバリンや大太鼓などの場合は別です。
これらの楽器は他に比べて、正確にリズムを取らなければなりません。
そのため、教員も基本的なリズム感を身につけた上で指導する必要があります。
ただ、あくまでも小学生が演奏するレベルなので、習得するスキルは簡単なものでかまいません。
音楽が苦手な人は、最低限教科書に載っている程度のスキルを身につけられるよう、練習しておきましょう。
どうしても音楽ができない時の対策方法
「最低限のスキルも身につけられる自信がない……!」という人も中にはいるかもしれません。
そんな人に向けて、ここからは「どうしても音楽ができない時の対策方法」を解説します。
具体的な対策方法としては、次の3つがあると私は考えます。
・伴奏CDを活用する
1つ目の対策方法は、伴奏CDを活用することです。
音楽の授業が楽に進められるようになります。
比較的音楽が得意な私も、音楽の授業では毎時間のように伴奏CDを使っていました。
伴奏CDを活用すると、ピアノ演奏をしなくて済むのはもちろん、生徒の様子がよく見れるため指導に集中できます。
音楽がどうしてもできない時は伴奏CDを活用し、指導以外の負担を減らしましょう。
・教師用の指導書を使う
2つ目の対策方法は、教師用の指導書を使うことです。
教師用の指導書には、教科書に沿った指導内容や指導のポイントなどが細かく記載されています。
また、授業例も載っているため、音楽が苦手で授業が上手く組み立てられない時も安心です。
私自身、基本的には自分で授業を考えていましたが、どうしても案が思い浮かばない時は指導書を活用していました。
多くの小学校では指導書を各学年1~2冊ずつ置き、教員同士で使い回している場合があります。
どうしても音楽ができない人は、教師用の指導書を使うことで、指導内容をカバーできたり授業を組み立てられたりするため、おすすめです。
・生徒と一緒に学ぶ形の授業を組み立てる
3つ目の対策方法は、生徒と一緒に学ぶ形の授業を組み立てることです。
この方法を実践すると「自分が全て教えなければいけない」というハードルが下がり、楽な気持ちで授業を進められるようになります。
たとえば、新しい曲が登場した時は「どうやって歌ったらいいかな?」のように、生徒と一緒に考えながら授業を進める方法が挙げられます。
また「このリズムは難しいね!誰かお手本見せてくれない?」と投げかけることで、音楽が得意な生徒に活躍の場を与えられるかもしれません。
苦手なことでも楽しく学び、頑張る大人の姿は生徒にとって良いお手本となります。
生徒と一緒に新しい発見をしながら学ぶことで、教員自身が音楽のスキルを身につけられるほか、生徒にも良い影響を与えられるため、おすすめです。
もちろん、教員は指導する立場なので、最低限の知識や技術を身につけるよう努力しなければなりません。
それでも難しい場合に最終手段として、生徒と一緒に学ぶ形の授業を組み立てる方法も検討してみてください。
まとめ
小学校教員は生徒に全教科を指導するため、その中に苦手な教科があるのは自然なことです。
小学校では「音楽の授業」と「学習発表会」で、それぞれ音楽の知識や技術が必要になります。
しかし、そこで必要なスキルは簡単な音符が読めたり、右手で教科書の曲を弾けたりする程度で大丈夫です。
どうしても音楽ができないときは、伴奏CDや指導書の活用、生徒と一緒に学びながら授業を進める方法を検討してみてください。
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