こんにちは。「gusare」編集部です。
教員採用試験を控えている方の中には、「あと3ヶ月くらいで教員採用試験だけれど、ちゃんとした勉強ができていない…!」という方もいらっしゃるかと思います。教員採用試験の勉強は大変ですから、後回しにしてしまいがちですよね。
今回の記事では、実際に教員採用試験を受けて合格した経験を元に、教員採用試験を勉強3ヶ月で対策する際に優先すべきポイントについて解説していきます。
教員採用試験は勉強3ヶ月で対策できる?
教員採用試験でも学校の定期試験でも、早い段階から当日を見据えて対策しておくに越したことはありません。しかし、「頭では理解していてもなかなか行動に移せないまま試験が迫っている・・・」という経験がある方も多いのではないでしょうか。
というのも、私がまさにそのタイプなのです。
試験直前にならないと勉強が捗らず、「今度こそ余裕を持って勉強するぞ」と意気込んでも、気付けば試験前だった経験は数え切れないほどです。
実際私の周りにもそういう友人は少なからずいて、教員採用試験3ヶ月前になってから「なんにも対策していない!」と焦っている人もいました。
2023年に文部科学省から公表されたデータによると、2022年度実施の教員採用試験の全体倍率は3.4倍でした。
(参考URL:https://www.mext.go.jp/content/20241226-mxt_kyoikujinzai01-000033218_22.pdf )
教員採用試験の倍率は年々下がる傾向にありますが、それでも難易度の高い試験であると言えるでしょう。
「あと3ヶ月しかないのに合格なんて無理だ・・・」と諦めたくなる気持ちがでてきてもおかしくはありません。
結論から言うと、教員採用試験の筆記試験対策はやり方次第で3ヶ月でも間に合います。
しかし基本的には1年ほどかけて学習する内容を詰め込むことになるので、充分な学習時間の確保と効率的な学習が必要です。
今回の記事では「あと3ヶ月で教員採用試験の勉強をなんとかしたい!」という方向けに、教員採用試験の勉強を3ヶ月で対策する方法を解説していきます。
こちらの記事では、教員採用試験に向けて役立つアプリを解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
※関連記事:教員採用試験に向けて役立つアプリ!オススメのアプリをまとめて紹介!
3か月間の教員採用試験勉強で優先して対策すべき内容は?
教員採用試験を3ヶ月で対策するには、なによりも効率よく学習していく必要があります。
教員採用試験の出題範囲はとても広いので、3ヶ月ですべてを完璧に対策するのは困難です。
そのため、自分が受験する自治体の傾向を研究し、出題頻度の高いものから学習していく必要があります。
ここでは全国47都道府県どの自治体でも頻出の項目をピックアップしてご紹介します。
教職教養
教職教養とは、教員として持っておかなければならない知識や教育に関する理解を問う科目です。必ずしも教職教養という名前での出題になるとは限りませんが、教職教養に含まれる知識はすべての自治体の教員採用試験で問われます。
大きく分けて「教育原理」「教育法規」「教育心理」「教育史」に分けられ、教員採用試験における筆記試験ではかなり大きなウェイトを占める科目です。
また、専門科目を意識して学習する受験者が多い中で他の受験者と差がつきやすい科目でもあります。筆記試験の総合得点を上げるには、教職教養でどれだけ点を取れるかが鍵になってきます。
専門教養
教職教養の次に優先すべきは専門教養です。
志望する校種・教科に関する知識が問われる科目ですので、教職教養や一般教養に比べて配点が高い傾向があります。受験者も「その校種・科目の先生になりたい!」と意気込んでいる人たちが集まっていますから、専門教養の学習に力を入れて教員採用試験に臨む人は多いと考えられます。
では、専門教養ではどの程度の知識レベルが問われるのでしょうか。
実際の試験問題を見てみると、小学校を志望するなら中学〜高校レベル、中学校を志望するなら高校〜大学入試レベルの問題が出題されています。つまり、専門教養で問われるのは自分が志望する校種の一段階上の校種相当のレベル、ということになります。
その中でも出題傾向がある程度見える作りになっていますので、受験自治体の傾向から頻出分野を重点的に学習していくとよいでしょう。
一般教養
一般教養は、教職に限らず社会人として必要な知識を問われる科目です。
教員採用試験の筆記試験の中では配点が少なく、出題されない自治体もあるため、自分が受験する自治体で一般教養が出題されるかどうかはしっかり確認しておきましょう。
出題がある場合は対策が必要になりますが、問題レベルは専門教養よりも下がり、高校までに習う範囲となっています。
科目数が多く、一見どう対策をしていけばいいか分かりにくい科目ではありますが、基本的には受験者全員がこれまでに学校で習ったことがあるはずの知識です。
あらたに勉強が必要というよりは、これまでに得た知識のおさらいをするつもりでの対策がメインになってきます。
3ヶ月で教員採用試験の対策をするのであれば、しっかりと復習するよりは参考書を流し読みしていかに多くの知識を思い出すかが大事です。
二次試験対策
早い人は一次試験対策の終盤で二次試験の対策に手をつけていることがあります。
小論文の対策も面接の対策も、一朝一夕で身につくものではありません。
一次試験の結果が出てから二次試験まではあっという間ですので、一次試験の結果を待って二次試験の対策を始めるのでは遅すぎます。
しかし、筆記試験の学習を3ヶ月で終わらせるためには、この時点で二次試験の対策をしている余裕はありません。
二次試験の対策は一次試験が終わってからでも大丈夫ですので、いまは周りに流されず、一次試験の対策に集中しましょう。
教員採用試験の二次試験では、主に小論文や面接が科される場合が多いです。
自治体によっては集団討論や模擬授業などを実施することもありますので、受験予定の自治体でどんな試験が行われるのか、きちんと下調べをしておきましょう。
小論文の対策におすすめなのは、時間を測りながらひたすら過去問を解くことです。
限られた時間の中で問いに対する自分の考えをまとめ、文章にするには、時間の使い方や思考の巡らせ方にある程度の慣れが必要です。
繰り返し過去問を解く中で、自分が一番やりやすい時間配分を見つけることが小論文攻略の鍵となります。
面接の対策は、予想される質問の答えをきちんと考えておくことが重要です。
教員の志望動機やその自治体の志望動機などは必ずと言っていいほど聞かれますから、どう答えるかをあらかじめ決めておきましょう。
また、面接に際して指導案を提出する自治体であれば、自分が書いた指導案について説明できるようにしておくことも大切です。
可能であれば、模擬面接で練習をしておくことをおすすめします。
3か月間の勉強スケジュール案
ここまでは教員採用試験を3ヶ月で勉強する際に優先すべき事柄について解説してきました。
受験する自治体の傾向が掴めたら、早速勉強に取り掛かっていきましょう。
ここからは試験までの3ヶ月の勉強スケジュール例をご紹介します。
正直なところかなりハードなスケジュールであることは間違いありません。
ここでご紹介するのはあくまで一例ですので、自分の体調や体力と相談しながら学習していきましょう。
1ヶ月目:参考書を読み込む
1ヶ月目にすることは参考書を読み込むことです。
最初の1ヶ月で同じ参考書を何周も読みましょう。
1回目はさらっと読みます。流し読みレベルで大丈夫です。
それが終わったら今度はじっくりと読みましょう。
こうすることで学習する範囲の全体像を大まかに掴み、意外と覚えている部分や忘れている部分をあぶり出すことができます。
何度も何度も読んでいると、だんだん覚えている箇所が増えてきます。
「ここ覚えてるな」と感じる場所が増えてきたら、試しに赤シートを使って読んでみるのも方法のひとつです。
とにかく試験範囲に多く触れ、馴染みのある単語や知識を増やしましょう。
2ヶ月目:参考書を読みつつ過去問を解き始める
2ヶ月目に入ったら過去問を解き始めましょう。
まずは時間は計らず、試験の出題形式に則ってどの程度答えられるかを確認します。
採点をして、解けなかった部分は参考書に戻って復習をします。
急ピッチで学習を進めるには、間違えたところを重点的に学習していくと効率的です。
おすすめの勉強法は、間違えたところだけをピックアップしたノートを作ることです。
ミスの傾向がわかりやすくなるほか、ノートを作ることでただ参考書を読むよりもしっかりと知識が頭に入ります。
2ヶ月目までは参考書の読み込みも続けましょう。
1ヶ月目ほどがっつり読まなくてもよいですが、移動中など空いた時間に読むのがおすすめです。
3ヶ月目:実際の形式で過去問を解く
いよいよ3ヶ月目、試験当日まで残り1ヶ月になったらとにかく過去問を解きましょう。
時間を測り、当日と同じ状況で問題を解くことで、時間配分や頭の疲労度に慣れていきましょう。
ここでも間違えた問題の復習は必ず行なってください。
そして過去問で間違えた問題はもう二度と間違えないくらいの気持ちで頭に入れていくとよいでしょう。
しかし何よりも大切なのは体調管理です。
試験まで残り1ヶ月を切ったら、過度な夜更かしや朝寝坊は避け、当日を万全の状態で迎えられるようにコンディションを整えましょう。
【まとめ】
自分に向いている勉強法は人によって異なります。
何ヶ月も前からこつこつと積み重ねていくのが得意な方もいれば、毎回ギリギリにならないと手をつけられないという方もいるでしょう。
教員採用試験の筆記試験は出題範囲がとても広く、倍率も決して低くはありません。
そのため早い人だと1年ほど前から勉強を始める人もいます。
本来であればそれでも「もう何が来ても大丈夫!」とは思えないほどの膨大な知識を出題されるのが教員採用試験なのです。
しかし、やり方さえ工夫すれば3ヶ月で筆記試験対策をするのも不可能ではありません。
大切なのはいかに受験する自治体の傾向を掴み、効率よく勉強をするか、です。
今回の記事では「あと3ヶ月で教員採用試験の対策をしたい!」という方向けに、優先すべき学習内容や3ヶ月間のスケジュール案について解説しました。
本記事を参考に学習を進め、一次試験突破に向けて頑張ってくださいね。
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